「くうぅ…ゲ、ゲキ…み、みんな…」
プテラレンジャー・メイの声は悲痛を極めつつあった。軟体のドーラモンスター、
圧倒的な触手に拘束され、マスクを引き剥がされてしまう。
「ほら、さっきまでの調子はどうした?」
あざ笑うような声がメイの身体を貫く。声は相手の口から、というより、その
スライム状の身体の中から響くように届いてきた、逃れようとした足がくねくねと
動いたが、スライムの海の中を無駄に掻くだけで終わってしまう。
「さあて、そろそろ仕上げに入ろうか…」
「ああぁっ……離して!」
しゅるるる! 音を立てて左右の腕に巻きついた触手、メイはうつむいて吐息をついた。
モンスターの中に身体が沈むにつれて、沈んだスーツが徐々に溶解しはじめていた。
「離すものか!」
「ああぁっ!」
その腿の付け根を一本の触手がぎゅぁっ! と音を立てて差し込まれ、メイは顔を
真っ赤にさせた。
「ちょ…っ……一体、何を…」
「このスーツを脱がすのは忍びない。だが、こうしているだけで、私のエネルギー
プラズマはお前の身体を突くのだ」
「きゃぁあぁっ!」
最早、メイに相手の言葉をきいている余裕はなかった。急激に熱を帯び始めた
身体で億劫そうな息を重ねながら、スライムの発する酸っぽい息に猛烈な吐き気がした。
「あぁ……なんで、どうしてっ!?」
戸惑うまもなく、プテラレンジャーの身体はスライムの海の中へ沈んでいく。
ただ与えられる刺激に身をゆだねる動物と化しつつあった。
(文章提供:サワキ様)
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