敵の罠に嵌り一人取り残されたピンクマスクの前に、突如現れた
アングラー兵。その中心には、一隊を率いているらしい女性型
アングラー兵の姿が。
雑魚を全て倒した後、ピンクマスクはその女性型と対決する。
戦いは、完全に互角だった。相手は、使う技や身体能力、思考までが
ほぼピンクマスクと同じだった。
戸惑う彼女の一瞬の隙を、敵は見逃さなかった。ピンクマスクの
背後に回った敵は、そのままピンクマスクの胸のオーラパワー変換装置を
鷲掴みにした。
「私が着ているのは、オーラパワーを吸収できる特殊なものなのよ・・・」
その声に、ピンクマスクは驚愕した。自分と全く同じ声。
「な・・・何なの、あなた・・・?」
「ふ・・・私はあなたのクローン・・・あなたを倒すためにチューブに
よって造られた、ね・・・」
「ク、クローンですって・・・う、ああっ!!?」
ピンクマスクが話している最中に、敵は、いやもう一人のモモコは
ピンクマスクのパワーを吸収し始めた。
「あ・・・あああっ、うう・・・!!!」
それは想像を絶する苦痛と脱力感だった。桃色の無表情のマスクの下から、
苦悶の声が漏れる。
「今、どんな顔してるのか、見てみたいわ・・・」
そういってクローンはピンクマスクのマスクを強引に剥ぎ取った。
「あ、あああ・・・」
マスクの下から現れた顔は、苦痛にゆがみ、涙と汗と涎が垂れ流されていた。
「あはは、最高ね、その顔・・!!。」
クローンは大爆笑の後、急に冷めた声をして言い放った。
「もう、いいわ。この世にモモコは私一人で十分よ。あなたは、消えなさい。」
「グ、う、あ・・・ああああああああああああああああーーーーーーーっっ!!」
クローンはモモコの全てのオーラパワーを吸い取った。モモコの身体を覆っていた
桃色のスーツが消える。そしてモモコの命の灯も・・・
「あはははは・・・これからは、私が本物のモモコよ!!」
THE END
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