ホウオウレンジャー


 ホウオウレンジャー・リンは、見知らぬ場所にいた。何だって自分がこんなところにいるのか
全く事態が飲み込めない。しかも、頭がガンガン痛む。どうしたというのだろう・・・
 「え・・・と、私、確か敵と戦ってて、それから・・・」
 それから・・・?どうしたんだろう。まったく記憶がない。まさか、まさか・・・
 「ここは、俺の秘密の隠れ家みたいなものさ」
 「誰っ!?」
 突然、自分の思考に割って入ってきた声に驚きながら、リンは起き上がろうとした。
 ジャラッ・・・
 しかし両手両足は鎖で壁につながれており、身動きできない状態にされてしまっていた。
 「くっ・・・」
 「ひゃはは、ザマァねえなあ、ホウオウレンジャー様ともあろう者がよぉ」
 相手は、コットポトロだった。そう、ゴーマのただの戦闘員。
 「こんなただの戦闘員に捕らわれるなんてなぁ」
 「くっ、お、思い出したわ・・・」
 今回の戦闘では、3人官女が相手だった。その強力な攻撃に為すすべなくボロボロにされる
ダイレンジャーたち。だが、それでも諦めることなく立ち上がったホウオウレンジャー。
だが・・・
 「隙を突いて、だれかが後ろから私の頭を殴った・・・それが、お前だったのね・・・!」
 「そうさ。そのあとお前を連れて逃げたってわけだ」
 「何故・・・?どうしてゴーマからも逃げて私をこんなところへ・・・!?」
 半ば怯えながらリンは尋ねた。
 「復讐・・・さ」
 「えっ?」
 「お前らには見分けがつかんだろうが、俺らにもちゃんと性別があるわけだ・・・」
 「??」
 さっぱり要領を得ない戦闘員のセリフにいささか困惑するリン。
 「で、だ。俺には彼女がいたわけよ。おんなじコットポトロのな。」
 「だ・・・だから、どうだって言うの?」
 そこで、激しい憎悪の目がリンへと向けられる。
 「お前が、その彼女を殺したのさ。ま、正確には自殺なんだが・・・」
 少し遠い、悲しい目をしながら戦闘員は続けた。
 「お前のレーザーで、大事なアソコを焼かれてな。つかいもんにならなくなったわけさ。
んで悲観して自殺。」
 「・・・」
 それは確かに気の毒なことをしたかもしれない、と一瞬リンは思ったが、すぐに敵への
同情など打ち消して、こう言い放った。
 「そんなの・・・知らないわよ。戦いに身を投じているんだもの、そのくらいの覚悟は
できているはずだわ。そんなことで文句を言うなら、初めから戦ったりしなければいいんだわ」
 今自分にできる精一杯の抵抗をしたことで、リンは少しだけ満足した・・・しかし、それは
ほんの一瞬だった。それを聞いた戦闘員の、怪しげな微笑を見た瞬間、自分が今言ったことの
意味を悟って激しく後悔した。
 「そうだな。お前の言うとおりだ。これは戦いなんだからな・・・。でも、だったらお前も
同じだろ?俺に捕まってどんなひどい仕打ちを受けようが、覚悟はできてて文句もねえはずだな?
文句があるなら初めから戦ったりしなけりゃいいんだから」
 「ひ・・・っ」
 その低い声の調子に怯えたリンは激しく体を揺さぶって何とかその場から逃れようとした。
しかし手足をつなぐ鎖が、それを許さない。そうこうしているうちに、戦闘員の足が、リンの
股間を踏みつけにした。
 「てめえも、あいつと同じ目にあわせてやるよ・・・」
 「ぎゃああっ、や、やめ、てっ・・・あはっ!!ぐう・・・」
 そんなリンの悲鳴など、ただ彼を喜ばせるためのスパイスでしかなかった。
 「ほらほら、もっと泣け。あいつの痛みはこんなもんじゃなかったんだからな」
 「ああーーーーーーーっ!!!」
 ぐりぐりと力任せにリンのあそこを踏みつける戦闘員。あまりの苦痛に泣き叫ぶリン・・・
 そんな状況が、もう何時間か続けられた後・・・
 「ち・・・もう反応しやがらねえな」
 すでに、あまりの苦痛に股間がすっかり麻痺して何の感覚もなくなったリンに、戦闘員は殆ど
興味を失っていた。
 「もう、この辺でおわりにしようぜ・・・」
 そういって彼は、リンの腰の銃を引き抜き、その銃口をリンの股間の割れ目に押し当てた。
 「・・・!?い、いやっ・・・」
 さすがに恐怖感がよみがえってきて、リンはまた激しく抵抗する素振りを見せたが、やはり
鎖が邪魔で逃れることができない。
 「これで、お前も・・・あいつと同じ、だ」
 引かれる引き金。火を吹く銃口。焼け焦げる女性器。苦痛に悶える女。笑う男・・・


 数日後、ホウオウレンジャーの捜索を続けるダイレンジャーのもとに、リンが送り返されてきた。
あそこと、心以外は全くの無傷な姿で・・・


            THE  END
 

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