ゲキイエロー祭りSS 五毒拳Ver. 「うぐッ・・・はぁ、はぁ、はぁ・・・・・」 薄暗い倉庫の中に響くゲキイエロー、宇崎ランの呻き声。 対ゲキレンジャーの切り札として精鋭・五毒拳を送り込んできた臨獣拳は容赦なかった。 その狙いはゲキレンジャーの一人を仲間と引き離し、徹底的になぶり殺しにして激獣拳への 見せしめにすること。生け贄に選ばれたのはゲキレンジャーのリーダー格ではあるものの、 3人の中で攻撃力・防御力が最も劣るゲキイエローだった。 一人ずつでも3人揃ったゲキレンジャーと互角に近い戦闘能力を持つ五毒拳の拳士たち。 その5人を相手に一人で戦う状態に追い込まれた時点でゲキイエローの敗北は既に決していた。 モリヤの毒手を足に打ち込まれて得意のスピードを封じられたゲキイエローを容赦ない暴力が襲う。 黄色く輝くスーツに包まれた華奢な体にカデムが数百発の超光速の拳を叩き込み、ブラコの 円月妖蛇刀がスーツを切り刻む! ドガッ!!ドドドドドガッ!・・ザクッ!!ズシャアアァァッッ――――!!! 「あうううっ!・・がッ!・・・うわあああアアァッ―――!!」 ソリサの鋭い蹴りが腹に胸に突き刺さり、マガの怪力によりマスクを破壊され素顔を晒すランの 口から落ちる血混じりの胃液がスーツを汚していく。 「がはあああッ――――!!うがッ!!・・・あぐッ!!・・・あああ・・・・・・」 肩から腕をへし折られ、足をブーツごと砕かれ、整った顔立ちも無惨に腫れ上がるほどに 殴られ続けたゲキイエロー。すでにあらゆる毒に侵されたそのボロボロの体に、五毒拳はそれぞれ 最高の苦しみを与える毒を注入していく。 スーツを突き破って、あるいは直接素肌からゲキイエローの体に深く静かに突き刺さる 毒手・毒針・毒牙・・・手・足・胸・腹、そして顔までも・・・ 「・・・・・・!?・・・・・ひッ!ひぎイイイイイイイイィィィッッ!!・・・ うわああああアアアアアアアアァァァッ――――!!!!」 即効性の猛毒は注入された体の内側で筋肉を腐らせ、ズタズタになったスーツからのぞく素肌は たちまち毒々しい紫色に色を変えてゆく! 大きく見開いた目から涙を流すランから獣のような絶叫が響きわたる。 まるで体内の毒を絞りだそうとするかのように、両腕で強く自らの体を抱きしめながら耐え難い 激痛にのたうち回るラン・・・ 1時間後。 声を上げることすらできず、変わり果てた姿で口から泡を吹きながら小刻みに体を震わせるだけの ゲキイエロー。その姿はスクラッチ社通用門前で全社員への晒し者になっていた・・・ 完 (文章提供:R-GRAY氏)
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