武装頭脳軍ボルトにとって、超獣戦隊ライブマンは邪魔な存在であった。
しかし、どんな作戦を立てても最後には必ず敗れてしまう。
このままでは自分たちの地位が危ないと危機感を感じた幹部たちは、
意地もプライドも捨て、一時的にみな協力することにした。
さて、どんな作戦で行こうか…しかし、彼らは基本的に天才たちの集まりである。
ライブマンのデータから、最も簡単かつ確実で、度重なる恨みも最もよく
晴らすことのできる作戦を、簡単に思いついた。
「ふう、終わったわね…」
ライブロボで巨大化した頭脳獣を倒し、ライブマンはロボの合体を解除し、
一息ついた、まさにそのときだった。
「きゃああああっ!!?」
地中から突如巨大な頭脳獣が現れ、乗っていたブルードルフィンごと、
アクアドルフィンを高々と持ち上げてしまった。
「くっ!!動かない…!!」
がっちりと頭脳獣の手に握られてしまったアクアドルフィンは、幾ら必死に
動かそうとしてもびくともしなかった。そして頭脳獣は、そのままアクアドルフィンを
持って逃げ去ってしまった。戦闘を終え、油断したライブマンを襲い、ブルードルフィンを
拉致する。これが作戦の第一段階であった。
「きゃああああっ!!!」
広大な砂漠のど真ん中で、頭脳獣は持っていたものを盛大に地面に叩きつけた。
砂だったのでそれほどのダメージはなかったが、すぐに巨大頭脳獣の攻撃が炸裂し、
アクアドルフィンは大破した。その爆発でブルードルフィンは外に投げ出された。
「く…くぅっ………えっ…?」
激しい爆発によりかなりのダメージを負ったものの何とか立ち上がったブルードルフィン
だったが、そこで驚愕の光景を目にした。
「ブルードルフィン…今日がお前の最期だ…!」
そこには、ボルトの全ての幹部、そして数体の頭脳獣、何百という戦闘員…
恐らく、5人揃っていてもこれには手も足も出なかっただろう。それが、ライブマンで
最弱の、ブルードルフィン一人を囲んでいた。いかに正義の味方が諦めが悪くとも、
この状況がいかに絶望的かということは最早悟らざるを得なかった。
だが、恐ろしいのはそれだけではなかった。
「これから始まるのは、お前の公開処刑だ。…お前の無残な姿は、世界中に中継される。」
「な、何ですって!!?」
「仲間たちも見ることだろうな…お前たちにとって、これほど屈辱的なことはあるまい!」
「仲間を殺されれば、それは怒り狂うでしょうねぇ。でも他のお前以外は落ちこぼれの
頭脳しか持ち合わせていない。怒りに我を忘れた馬鹿どもを料理するのなんて、簡単よ…」
「さあ、無駄話は終わりだ…これより、ブルードルフィンの公開処刑を執り行う!!」
「くっ…お前たちの思い通りになんて、させない!!」
所詮どれほど必死に抗ってみたところで、ブルードルフィンごときの力では
どうにもなりはしなかった。ボルトは少しづつ、少しづつ彼女をいたぶった。
世界中の人間の前で彼女を嬲り者にした。何時間も何時間も、彼女への残虐な行為は
続いた…
美しい顔には幾筋もの切り傷、四肢は切断され、自らの武器ドルフィンアローを
何発もその身に受け、その弓を左腕から右腕へと貫き通され、尻の穴から胸へ、
背中から腹へ、敵の攻撃で刺し貫かれた。
「これまでね…さあ、仲間たちに何か言うことはない?」
マゼンダは瀕死のブルードルフィンにカメラを向けさせる。
「う…あ…あ…」
必死に、何かを訴えようとする彼女。だが、もはやそれは言葉にはならなかった…
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