前大戦の最大の功労者、聖女騎士エリーゼ・アグストリア。
あの戦いから19年、すでに第一線を退いた身とはいえその力は
神である十二神王に対し、単騎で引けをとらぬほどのものであった。
その存在は人々にとって大きな希望であり、また娘マウナキアら
新生クロスナイツにとっても勇気を、力を与えてくれるものだった。
 それを重く見た十二神王の頭脳、”呪王”アスクラヴィスは
十二柱の神のうち、下位六柱をエリーゼ一人を倒すために差し向ける。
十二神王とはいっても下位の者たち、彼らは一対一ではエリーゼに戦闘力で
劣っていたものの、さすがに六対一では”伝説の騎士”エリーゼでも
どうすることもできなかった。
 囚われの身となった彼女は、多くの国民の目の前で散々に犯され、穢された。
人間たちの希望の灯を消し去るために…。
 「いやーーーーーーっ!!!ママが、ママがっ……!!!」
 聖女エリーゼの敗北という事実、そして彼女の穢されゆく様を目の前で
見せ付けられた人々の落胆と失望は大きなものだったが、実の娘であるマウナキアに
とっては、その衝撃ははかりしれないほど甚大だった…




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