「あ、うぁぁぁ・・そん・な・・。」

ビキビキと不気味な音を立てながら
アマリアの体はその先端から徐々に無機質な氷の塊と化していく。
しかし、その絶望的な状況を彼女自身はどうすることもできなかった。

「氷の女王と呼ばれてるあなたにはふさわしい最期だと思わない?
ふふ・・でも決して楽に死ねるだなんて思わないでね。
あなたの魂は永遠にこの氷像のなかで悶え苦しみながら叫び続けるの。
だからさぁ・・もっと聴かせてちょうだい!!あなたの魂の悲鳴を!!」

ついにアマリアのからだを侵食していた魔凍毒は胸にまで達し、
柔らかな2つの膨らみは無残なまでにその生気を失い凍り付いていく。
それは正気では到底受け入れることができない恐ろしい光景であった・・。

「いや・・やめて・・。・・いやぁぁぁぁぁ!!」


・・・・・数日後。

知らせを受けた聖女騎士団は遠く離れた雪山の洞窟で
変わり果てた姿の“それ”を発見することとなる。
かつてアマリアだった“それ”は、その最期の姿のまま、
まるで声鳴き悲鳴をあげているかのようであった・・・。


 

  


戻る