神話は伝える。
かつて、虚無があった。虚無だけがあった。
あるとき、一人の神が生まれた。
彼の名はグルガ。
しかし、グルガは孤独だった。彼のほかには虚無があるだけだったから。
寂しさに耐え切れなくなったグルガは、あるとき二人の神を生み出した。
それは、双子の女神パルティアとメリュジーヌ。
姉パルティアは破壊と死、憎悪と絶望の女神。
妹メリュジーヌは創造と生、愛と希望の女神。
最初は二人を等しく愛したグルガだったが、次第にメリュジーヌだけを愛し
パルティアを疎んじるようになった。
やがてグルガとメリュジーヌの間には、十二人の子が生まれた。
それが十二神子である。
疎まれたパルティアは二人を憎んだ。激しく憎悪した。
パルティアは自らの身体の一部を使い十二人の神を生み出した。
それが十二神王である。
パルティアは神帝を名乗り、十二神王を率いてグルガとメリュジーヌ、十二神子に
戦いを挑んだ。
激しい戦いの後、グルガが五体を引き裂かれるもメリュジーヌと十二神子は
神帝パルティアと十二神王を封印する。
引き裂かれたグルガの五体は、肉は大地となり、骨は山となり、血は海となり川となって
この世界の基となった。
今もメリュジーヌと十二神子はグルガそのものであるこの世界を愛し守り続けている。
そして、パルティアと十二神王は、今も世界のどこかで眠り続けている…
魔女王クレオの引き起こした”魔石大戦”から19年。聖女王国パルミラは聖女王ゼノビアの下
繁栄の絶頂期を迎えていた。
しかし、その繁栄と平和は、突如として破られる。
それは、一人の聖女騎士によってだった。
瀕死の重症を負った彼女のもたらした報は…「十二神王、復活!」
今、再び戦いが始まる…!
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