聖女騎士団クロスナイツ〜世界観・設定4


パルミラの貴族制度

パルミラは祭政一致の宗教国家である。そのため貴族は家を継ぐに際して
メリュジーヌ教に関する一定の教養を持っていることが必要となる。
また、貴族は爵位によってランク付けされる。
爵位は公爵、侯爵、伯爵、子爵、男爵の5つがある。
その5段階の上に位置するのが大公であり、これが与えられるのは 貴族の中でも12聖司卿のみであり、そのため聖司卿領を公領、
その子女を公子、公女などと呼んだりする。
ちなみに貴族と神官とを兼ねるのが聖司卿の特徴で、当然他の貴族に比べ
家督相続の条件は厳しい。候補者は幼いころより聖職者としての正式な
教育を受けた上で厳しい資格試験を通過しなくてはならない。
公爵は王族出身の貴族にのみ与えられるもので、聖女王家直轄領に領地を
与えられる。「直轄領」ということになっているので名目は聖女王の代官として
派遣されているということになるが、実質は彼らの領地と考えて差し支えない。
聖司卿と王族以外の貴族の家はすべて侯爵、伯爵、子爵、男爵のいずれかを与えられている。
その領地は聖司卿領の中にあり、教皇たる聖女王の承認を受けて大神官たる聖司卿が
領地を与えるという形式になっている。
貴族ではないが聖職者もまた領地を持つ(聖職者の領地と言うよりはその者が属する
教会の領地と言う方が正しいが)。聖職者の階級は聖女王、聖司卿、総大主教、大司教、司教、
司祭、助祭となる。司祭は町や村の長として直轄領は勿論聖司卿領の各地の
教会にいる。大司教以下の聖職者は世襲ではないが、大体各町村の司祭クラスは家業として
子供が継ぐことが多い。司教は貴族領と同様に複数の町村単位で構成された教会の領地を
治める。貴族領でない聖女王や聖司卿の直轄地が教会領である。
これらは教団の中央より派遣されるもので、世襲は認められない。
大司教はそういった教会領のうちのいくつかのなかでもっとも主要といえる領地の教会に派遣され、
それらをまとめて統括する。世襲は認められない。
総大主教は王都や各聖司卿領の公都の教会に配置され、その領地の全教会領を統括する。自身は領地は
持たず、世襲も認められない。これも王都の教団本部より派遣される。助祭というのは
修道士や修道女などのこと。

メリュジーヌ教について

メリュジーヌ教は、愛の女神メリュジーヌを主神とする多神教である。
中心となる神々は主神メリュジーヌはじめメリュジーヌの御子神である12神子と呼ばれる神々である。
聖女王家がメリュジーヌを、12聖司卿家がそれぞれ12神子を祭る家柄となっている。
12神子とそれを祭る家を以下に挙げる。
長子…戦女神ケイロン…ミルディン家
第2子…時と運命の神グラディアス…クレルモ家
第3子…大地の女神オーザリア…ベルン家
第4子…天空の女神ヴェラ…ソフィア家
第5子…水と海の神ガルド…ペルシュ家
第6子…風の神クルザード…ディーン家
第7子…火の女神クレイディス…ケインズ家
第8子…月の女神アウラ…エッカルト家
第9子…太陽神ケフェウス…ディリス家
第10子…農耕神カイ…フィオ家
第11子…詩と音楽の神アイギル…クレア家
第12子…美と芸術の女神エウリュシア…トール家

主要な教義として、愛の女神を主神とするために男女の愛や家族の愛などを最も重んじる。
愛の形として結婚および性交は最も神聖なるものとされ、結婚相手や恋人以外との性交は重大な
罪となる。故に強姦などすれば死刑となる。政略結婚も教義的には(あくまで教義的には、である)一切認められていない。
そのような宗教であるので聖職者は当然結婚すべきものとされる。修道女とて結婚しているものは多いし、
半分は修道女である聖女騎士も当然そうである。

魔力と魔法、魔具及び錬金学について

この世界においてすべての生物は体内に魔力を有するとされる。メリュジーヌ教の伝える神話によれば、かつて
人間はその魔力を体外に放出して自然に存在する”気”と融合させることで”魔法”を使うことができたという。
だが、魔法によって進みすぎた文明は腐敗を生み、女神の怒りをかって滅ぼされ、以後人間は魔力を体外に出すことが
できなくなったという。現在は聖女王家の者の中に時折魔法を使えるものが現れるくらいである。
しかしながら、人間は自らの体内の魔力を高め、コントロールすることで自らの身体能力を爆発的に高める術を
作り出した。とはいえ現在それは聖女騎士団のみに伝わる秘法であり、これにより聖女騎士団は「人を超えし者」と呼ばれる。
なかでも団長エーヴェル、第1騎士隊隊長エリーゼ、副隊長セシリアは他の団員とは桁違いの能力を誇る。
また、物質の中には魔力の媒体となるものがあり、それを通すことによって魔法と同等の効果を得られるものがある。
これを効果的に使えるように人が加工した道具を魔具という。魔具で最も一般的なのは料理などに使う、火をおこす
「火石」や僧侶たちが使う癒しの石「キュアストーン」などである。魔導金属ミスリルや暗黒物質ダークマターもまた
魔具の1種である。また、いかなる物質がいかなる効果を持つかを研究し、魔具を作り出すのが錬金学である。


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