メスに連れ去られ、(スーツの耐久データを取るための実験と称した)拷問を受ける 日々を送っていたサラ。 「(別の部屋に移された)ルーのことが心配だわ。早くここを脱出する方法を みつけないと‥」 身も心も疲弊しきったサラにとって、引き離された仲間を思う気持ちだけが支えで あり希望‥。 ―しかし、その日、彼女の唯一の希望は無残に打ち砕かれてしまう― ルーはケフレンの改造実験によって醜い獣の姿となってサラの前に現れたのだ。 そして、首輪をつけ四つんばいになったまま獣のようなうめき声を上げるルーに、 レーネフェルは残酷な一言を言い放った。 「さあ、ルー。一週間ぶりのエサだ。味わって喰えよ。今まで一緒に戦ってきた 大事な仲間の肉だからな。はっはっはっは‥」 人としての意識はかろうじて残っているものの、もはや空腹により獣人としての 喰人欲求が抑えられないルーの目に理性はない。 「がるるるぅぅぅ‥」 「‥お願い。ルー、やめて!!目を覚まして。‥‥きゃー!!!!!」 理性を失いかつての仲間だったサラにかぶりつき手足や内臓を食いちぎっていく ルー。 ―数分後。 フックで天井から吊り下げられているサラはピクピクと痙攣をくりかえすだけの 肉塊となっていた。 そして、その前では、かつての親友が獣としての本能に抗えない哀しみの咆哮を 上げながら、その血肉をむさぼっていた。 fin. |