・・・そこにいるのは、誰?!!」

「・・・意外に勘が良いのね、お嬢ちゃん。」

「スカーレット!」

物陰から現れたのは、スカーレットだった。

さらに現れたプラエドとラガルトに玲奈は驚く。

「くっ・・・幹部が3人も?」

「そうよぉ、お嬢ちゃんをいたぶりたくって仕方ないから〜、連れて来ちゃった。」

「そういうこった、簡単に死ぬんじゃねぇぞ?」

「・・・恭子ちゃん!逃げて!!セイバーピンク!」

恭子が逃げる時間を稼ぐため、決死の覚悟を決めて、変身する玲奈!

「ティンクルソード!」

変身完了と同時に、ティンクルソードを出して、構えるセイバーピンク。
セイバーピンクに向け、3幹部が破壊光線を放つが、セイバーピンクは、華麗に宙を舞い、ラガルトの左肩に斬撃を見舞う!
が、構造的に弱い関節を狙ったにもかかわらず、火花を散らしただけで、ラガルトには、ダメージを与えられなかった。

「くっ、なんて固いの?・・・きゃあ!きゃあああぁ!!」

ラガルトの刺付き尻尾に、往復ビンタの要領で殴打され、強化スーツが火花を散らし、吹っ飛ばされるセイバーピンク!

「くっ・・・ああぁ!きゃあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

ラガルトの尻尾殴打で、よろめきながらも、態勢を立て直したセイバーピンクの後ろから、プラエドが両腕両脚に取り込んだ
宇宙生物の口から、細い触手を出し、セイバーピンクを締め上げる!
さらに、触手を伝って高圧電流が流し込まれ、セイバーピンクの強化スーツが激しく火花を噴いた!

「あ、あうぅ・・・くっ!」

触手拘束から解放されるも、そのまま、へたりこむセイバーピンクに、3幹部が、それぞれの武器を手に、セイバーピンクに
襲い掛かる!

「しゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

「くぅっ!このぉ!!」

絶望的な戦力差があっても、諦めずに剣を振るうセイバーピンク!

「あっ・・・きゃあ!ああぁ!あん!あぁん!ああぁん!きゃああん!きゃあ!きゃあああぁ!!きゃあああぁぁぁぁぁぁ
ぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

だが、剣を弾き飛ばされて、その隙に3人がかりで滅多斬りに斬り刻まれるセイバーピンク!
強烈な斬撃の前に、ピンクの強化スーツの生地は、無残にも斬り刻まれ、爆砕し、内部メカが露出した。

「あ、ああぁ・・・くっ・・・ああぁ!」

あまりのダメージに倒れ、のたうち回るセイバーピンク。

「くぅっ・・・あぁ・・・ああぁ!あん!あぁん!きゃあ!ああぁん!きゃあああぁ!ああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

悶え苦しむセイバーピンクの首を、ラガルトが左手で掴み、手にした手斧で、セイバーピンクの胸部から腰部を乱斬打する!
ラガルトは、セイバーピンクの強化スーツに手斧をボディーブローの如く叩き込み、強化スーツに喰い込ませてから、斬り裂くと
いった攻撃を繰り返し、強化スーツごと内部メカも破壊していた。

「あぁ!きゃあああぁ!あぐぅっ!くぁああぁ!あん!ああぁん!がはぁっ!あぐぅっああぁ!ああぁ!きゃあああぁぁぁぁぁぁ
ぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

その様な苛烈な攻撃に、セイバーピンクの華奢な身体が、そう何度も耐えられるはずもなく、さらに破壊され続けた強化スーツが、
黒煙と火花を噴出させだしていた。

「あ・・・あぁ・・・きゃあ!!あああぁ!!あぐぅっ!ああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

セイバーピンクの、ピンクの強化スーツは無残に破壊され、前面のピンクの生地が全て破れ、破壊された内部メカからは切断された
伝達用のコードが、はみ出して垂れ下がっていた。
破壊された強化スーツを爆発させながら、倒れ込むセイバーピンクの背中を、ラガルトは手斧でX字に斬りつけ、さらに、
セイバーピンクの背中の裂傷を何度も踏みつけて、さらに踏みにじった!

「がはぁっ!ああああああああああああああ!!!!!」

ラガルトの鋭い爪が強化スーツに喰い込み、踏みにじる事でスーツを引き裂き破壊する!
そのダメージが、セイバーピンクをさらに苛む!

「ラガルト、そろそろ代われや。」

プラエドが触手で、文字通り蹂躙されていたセイバーピンクの四肢を縛り、ラガルトから奪い取った。

「あ・・・う・・・く・・・あ、ああぁ・・・」

無残に破壊された強化スーツから黒煙と火花を散らせながら、×の字磔の様な体勢に触手拘束されるセイバーピンク。
そのまま、プラエドの前で拘束から解放されると、プラエドは、弾き飛ばされたティンクルソードを、セイバーピンクに
投げて寄越した。

「無抵抗な奴を斬るのも良いが・・・足掻く獲物を斬る方が、断然、良い・・・簡単に死んでくれるなよ?」

「くぅっ!」

完全に嘗められたセイバーピンク。
それでも剣を取るしかなく、ティンクルソードを拾い上げると、全身に走る激痛を堪えて、剣を構える。

「さぁ、いつまでもつかな?」

猛然と、セイバーピンクに襲い掛かるプラエド。
しかし、激しく傷付いたセイバーピンクには、反撃する力は残っておらず、防戦一方どころか致命傷を避けるので精一杯だった。

「くぅっ!きゃあ!あん!ああぁん!ああぁ!あぐぅっ!くっ!くぁああぁ!きゃあああぁ!!きゃあ!きゃあああぁぁぁぁぁぁ
ぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!ああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」

致命傷を避けてはいても、ダメージは嵩み、とうとう一方的に斬り刻まれるのみとなり、強化スーツのあちこちが火花を噴き出し、
全身で爆発が止まる事無く続き、セイバーピンクの強化スーツは、無残な姿へと変わっていく!
さらに、止めとばかりにスカーレットは稲妻破壊光線を放ち、ラガルトが口から黒い極太の破壊光線を吐き出し、プラエドも
全身に取り込んだ宇宙生物の口から触手状の破壊光線を放つ!
プラエドの触手光線が、セイバーピンクを絡め取り、セイバーピンクを宙に持ち上げると、そこへスカーレットの稲妻光線と、
ラガルトの極太光線が殺到し、セイバーピンクに直撃した!

「きゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ
ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!
!!!」

3幹部の破壊光線が直撃したセイバーピンクは、大爆発を起こし、強化スーツが破壊され、砕け散る!
なおも全身を爆発させながら、落下するセイバーピンク。

「あ、ああぁ・・・うぅ!・・・くっ!・・・ああぁ!・・・きゃあああぁ?!」

破壊された強化スーツからは、あちこちから火花が噴出し続け、セイバーピンクを苛む爆発も止まる事無く続いていた。

「ほらほらぁ!どうしたのぉ?!」

「きゃあ!あん!あぁん!ああぁ!ああぁん!」

ビシッ!バシッ!とスカーレットの電撃鞭がセイバーピンクを打ち据え、強化スーツはおろか、その下の銀色のアンダースーツ
までも破壊しだした!

「そらそらぁ!!」

「きゃあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!ああぁ!ああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!きゃあああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」

スカーレットが様々な破壊光線を乱射し、セイバーピンクの強化スーツを完膚無きまでに破壊する!
跡に残ったのは、マスクを半壊させて、破壊の限りを尽くされた強化スーツを纏った、半裸のセイバーピンクだった。

「さてと、そろそろ死んどけや!小娘ぇ!!!」

プラエドが、全身から無数の触手を放ち、セイバーピンクに襲い掛かる!
が・・・

「玲奈ちゃん!危ない!!!!!」

触手がセイバーピンクに殺到する直前に、恭子が割って入り、セイバーピンクを庇うが、恭子の全身を無数の触手が貫く!

「れ、玲奈・・・ちゃん・・・逃げ・・・ゴボォア!」

そこまで言うと、大量の血を吐き出し事切れる恭子。

「き、恭子・・・ちゃん・・・」

恭子を貫いた触手は、そのまま恭子の遺体を内側から引き裂き、粉砕すると、セイバーピンクへと殺到する!

「恭子・・・ちゃん・・・うわあああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ
ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!」

セイバーピンクの、恭子を守るどころか死なせた自身への怒りと親友を喪った哀しみが爆発し、セイバーピンクの身体から、
眩い桜色の光が発せられた!
その光は、迫り来る触手を一瞬で消し飛ばし、3幹部を弾き飛ばす!

「な、何が・・・?!」

あまりの事態に、驚くスカーレット。

「セイバーピンク!!!」

再度変身し、ボロボロにされた強化スーツに替え、新たな強化スーツを纏うセイバーピンク。

「・・・赦さない・・・よくも・・・よくも恭子ちゃんを!!・・・殺してやる・・・全員・・・皆殺しにしてやる!!!!!」

親友の無残な死に、怒りを爆発させるセイバーピンク。

「死ねぇ!!!!!」

桜色の光に包まれたセイバーピンクが、ラガルトへと突っ込み、ティンクルソードを一閃すると、頑強な生体鎧があっさりと
切断される!

「殺す・・・絶対に・・・殺してやる・・・一人残らず!」

完全に怒りに我を忘れたセイバーピンク!
その身に纏う光が徐々に形を成していく。
桜色の光が、セイバーピンクの背に形成したのは、桜色に光り輝く五対十枚の翼だった。

「そ、その翼は・・・まさか?!」

心当たりを知るプラエドは、恐怖に震える。

「・・・天使?!」

「バカな?!あの天使は、既に・・・うおっ!?」

巨大な桜色の光り輝く刃となったセイバーピンクが猛烈な勢いで3幹部に襲い掛かる!
激烈な光子の嵐が、セイバーピンクの周囲を取り囲み、地面を抉り取りながら爆進する!

「ふ〜ん、所詮は小娘・・・なによ、見かけ倒しじゃない。」

スカーレットは、プラエドとラガルトを呼び寄せると、簡単に説明する。

「いい?あの小娘の攻撃は、反撃せずに大きくかわせば当りはしないわ。
しばらく逃げ続ければ、面白いモノが見られるわよ?」

スカーレットの言葉を半信半疑で聞くプラエドとラガルト。
そこへ、セイバーピンクが光の翼を羽ばたかせて突撃してきたが、3幹部は、大きく避ける!
その後も、襲い来るセイバーピンクを避け続けたが、反面、セイバーピンクは、疲労が蓄積してきた様で、動きに精彩が
無くなり始めていた。

「くっ!・・・赦さない・・・絶対!恭子ちゃんの仇を!!!」

再び飛翔するセイバーピンク!

「?・・・きゃあああああああああああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ
ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!?!!!!!」

桜色の光に包まれたセイバーピンクが、突然、強化スーツが大爆発を起こし、セイバーピンクは、背中から崖に激突して、
そのまま崖にメリ込んでしまう!

「な、何が・・・?」

突然の大爆発に、戸惑うセイバーピンク!


いったいセイバーピンクに何が起こったのであろうか?


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