自爆紛いの危険な手段を使っても、ろくなダメージを与えられなかったセイバーイエロー。
なおも、襲い掛かるスライム怪人を、セイバーイエローはガイアハルバートで迎撃する!

「たぁっ!!・・・そんなっ?!!・・・ガイアハルバートが・・・?」

刃先をスライム怪人にめり込ませるが、なんと、刃の部分がそのまま取り込まれて消化され、ガイアハルバートは、
ただの棒切れになってしまった!

「くっ・・・まさか、ここまで強いなんて・・・うあっ!ああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

スライム怪人は、雷撃を放ちセイバーイエローを攻撃する!
激しく爆発する強化スーツ!
さらに、爆発性の粘液をセイバーイエローに浴びせかける!

「くぅっ!・・・またぁ?・・・くっ!取れない!!」

スライム怪人は、今度は火炎放射でセイバーイエローを攻撃する!

「ああぁ!うああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

強化スーツに貼り付いたスライム粘液が火炎放射の熱で大爆発を起こし強化スーツを破壊する!

「あーらら、黄色のお姉ちゃんも、ボロボロじゃない?やっぱり弱っちぃねぇ。さて、お次は〜っと。」

「このっ!!」

ウェーブスピアを小脇に抱え、フォースブラスターを連射するセイバーブルー。
しかし、光弾は溶岩怪人の岩を僅かに削る程度のダメージしか与えられない!

「はっ・・・きゃあああぁ!!」

突進してきた溶岩怪人のタックルを、まともに喰らって火花を散らしながら、吹っ飛ぶセイバーブルー!

「カハッ!・・・くっ!・・・ブリザードツイスター!!・・・きゃあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!
・・・あぁ!きゃあ!きゃあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

セイバーブルーが極低温の吹雪で攻撃すると、溶岩怪人が溶岩を噴き出し吹雪を迎撃する!
あまりの温度差に水蒸気爆発を起こし、セイバーブルーは、吹っ飛ばされてしまう!
さらに、溶岩怪人が溶岩を弾丸状にして、大量に連射してきた!
セイバーブルーの右肩、左胸、左腕、右脇腹、右太股に命中して、強化スーツが破壊されてしまう!

「あ、ああぁ!・・・熱いっ!や、焼ける!!・・・身体が・・・焼けるうぅ!!」

爆破された強化スーツに、未だに残る溶岩がセイバーブルーを苛む!
あまりの熱さに、悶え苦しむセイバーブルー!

「ああぁ!・・・し、仕方無い!こうなったら・・・!」

意を決して、ウェーブスピアにカードを挿入すると、セイバーブルーは、自分に向けて吹雪を放つ!
「くうぅっ!・・・ああぁ!」

自らが放った吹雪によって、強化スーツに貼り付いた溶岩は、冷えて固まったが、剥がせそうになかった。

「くっ・・・うぅ!」

「へぇ〜、あんな大甘な事、言ってた割りには、意外にコンジョーあるじゃん!
うんうん、でも・・・もっと頑張らないと・・・死んじゃうよ、青いお姉ちゃん?」

残忍な表情を浮かべるラルア。
溶岩怪人は、自身の身体から溶岩の大刀を取り出した。
その大刀は、溶岩によって赤熱化していた。

「く・・・あんなの、まともに相手できない・・・どうする?」

常日頃から、物事を冷静に、かつ客観的に考える様に心掛けている智美。
しかし、今度ばかりは、簡単に解答が出なかった。
何しろ、セイバーブルーの水や冷気を用いた攻撃が、マグマの熱の前に一切歯が立たず、溶岩怪人には、大した
ダメージを与えられていない上に、溶岩怪人は、マグマによる自己修復まで可能だった。
ならば、力任せに再生不可能なレベルまで破壊するしかないが、非力なセイバーブルーに、そんな事は不可能だった。

「・・・私に出来る事で、アレを倒すには・・・ぶっつけ本番で危険だけど、これしかない!」

そう言って、セイバーブルーがカードホルダーから引き抜いたカードには、零と書かれていた。

「アブソリュート・ゼロ・ドライブ!!・・・くっ・・・うぅ・・・ああぁぁぁぁ!」

ウェーブスピアの穂先に、絶対零度のフィールドが形成される。
だが、初めて使用するカード故に、フィールドは不安定で、セイバーブルーにも、未熟なエネルギー制御が祟り、
エネルギーが逆流して、その余剰エネルギーがセイバーブルーを苛む!
余剰エネルギーのフィードバックにより、青い強化スーツが何度も爆発する!

「お、思ったより消耗が激しい上に・・・せ、制御が・・・効かない!・・・くっ・・・うぅ!」

絶対零度のフィールドを維持するだけで精一杯のセイバーブルーに、溶岩怪人が、大刀を振りかざして襲い掛かる!

「くうぅっ!・・・こ、こうなったら蛍ちゃんを見習って・・・気合いで捩じ伏せる!!はあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ
ぁぁぁぁ!!」

セイバーブルーは、制御の効かない絶対零度のフィールドを、気合いで無理矢理に形にして、迫り来る溶岩怪人の大刀を
狙って、ウェーブスピアを振るう!
白く輝く穂先が、大刀に触れた瞬間、接触した箇所の原子運動が停止し、大刀が真っ二つに斬られる!

「このまま、押し切るしかない!シールドブレイク!!」

絶対零度のフィールドを、穂先から拡大展開させ、高速回転させて溶岩怪人へと突撃するセイバーブルー!

「はあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

セイバーブルーが突っ込んで来る間に、溶岩怪人は、折れた大刀を体内の溶岩を加えて斧へと変えた!
刃先が、あまりの熱に赤熱化している斧が、突撃してくるセイバーブルーへと振るわれる!

「きゃあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

高熱の斧と絶対零度のフィールドが接触した途端、水蒸気爆発が起きる!
が、溶岩怪人は、構わず斧を振るい、爆発で動きが止まったセイバーブルーの強化スーツを、左肩から、袈裟斬りに
大きく斬り裂いた!
斬り裂かれた強化スーツが、何度も激しく爆発し、大きな火花を散らす!

「ああぁ!・・・うぅ・・・くっ、くうぅっ!・・・ああぁぁぁぁ!」

火花を散らしながら、悶え苦しむセイバーブルー。
セイバーブルーの強化スーツは、特に左胸のダメージが酷く、内部メカまでもが破壊され、内部メカのケーブルが、
爆発と共に強化スーツから飛び出す。

「青いお姉ちゃん、もう終わり?」

「ま、まだよ!・・・わ、私・・・は!」

強化スーツを爆発させながらも、立ち上がるセイバーブルー。

「へぇ、まだやるんだ?
もう、勝ち目なんか無いのに・・・?あっちの白いお姉ちゃんは、意外に頑張ってるね?」

「きゃあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

ボロボロのセイバーブルーが、溶岩怪人に、滅多斬りに斬り裂かれるのを尻目に、いそぎんちゃく怪人と戦う
セイバーホワイトの方へ行くラルア。

「はあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

風を纏い、軽やかに舞い踊るかの様に縦横無尽に駆け巡りながら、風や雷の矢を放ち、いそぎんちゃく怪人を
圧倒するセイバーホワイト!
いそぎんちゃく怪人も、やられっぱなしでいるわけではなく、無数の触手で反撃するが、その全てをセイバーホワイトが
放つ風刃が斬り払い、全く近付けなかった。

「触手が減った・・・チャンス!」

セイバーホワイトは、いそぎんちゃく怪人の周辺で蠢く触手の数が明らかに減った事を見取ると、一旦、足を止めて矢を
出してつがえると、矢に風を集束し、鏃に雷を落とし、纏わせる!

「必殺!・・・サンダァァァ・ストームゥ・アロォォォォォォ!!」

雷を伴い、いそぎんちゃく怪人へと、雷と風を纏った矢が高速で飛ぶ!

「しゃがめ!!」

ラルアの叫びに、反射的に身体を屈めるいそぎんちゃく怪人!
しかし、矢はいそぎんちゃく怪人の上部を粉砕する!
ラルアは、身体の上半分を吹き飛ばされながらも生きている、いそぎんちゃく怪人を叩く!

「バカ!なに、良いようにやられてんの!!
まさかとは思うけど・・・コア・オーブは壊されてないよね・・・?」

ラルアの声に込められた狂気じみた殺意を感じ取ったいそぎんちゃく怪人は、恐怖で震えだしていた。
ラルアの言葉に必死に頷く、いそぎんちゃく怪人。

「だらしないアンタには、特別にラルアが助けてあげる・・・これで殺れなかったら・・・殺しちゃうよ?」

今にも、首を飛ばすと言わんばかりの殺意を込めたラルアの言葉に震え上がる、いそぎんちゃく怪人。

「じゃ、おっぱい大きな白いお姉ちゃん・・・ラルア達が・・・イジメてあげるね!」

そう宣言したラルアは、いきなりセイバーホワイトに襲い掛かる!

「まんてぃす・かったー!」

ラルアは、前腕を蟷螂のソレに変化させるとセイバーホワイトに斬りつける!

「きゃあ!きゃあああぁ!」

豊満な胸をX字に斬り裂かれるセイバーホワイト!

「このっ!・・・え?どこに?」

反撃に殴ろうとするも、消えるラルア!

「おっそぉ〜い!・・・お姉ちゃん、どんくさい・・・ねっ!」

「きゃあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!?」

ラルアを見失ったセイバーホワイト。
その背後に現れたラルアが、セイバーホワイトの左肩から逆袈裟に斬りつける!

「あ、ああぁ!・・・くっ!・・・ああぁ!」

斬られた箇所を爆発させながら、のたうち回るセイバーホワイト!

「・・・何、グズグズしてんの?」

ラルアに急かされて、のたうち回るセイバーホワイトを触手で捕縛する、いそぎんちゃく怪人!

「くっ!くうぅっ!・・・ああぁ!・・・きゃあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ
!!!!!」

そのまま宙に持ち上げ、セイバーホワイトに高圧電流を叩き込む!
それまで、いそぎんちゃく怪人が触れる事すら敵わなかった白い強化スーツが、激しく爆発し、破壊されていく!

「あっははは!白いお姉ちゃん、綺麗!・・・花火みたいだよ!
ほら、もっと爆発してよ!
ほらほらほらぁ!!あっはははははは!」

「くうぅっ!・・・ああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!きゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ
ぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

激しく爆発するセイバーホワイトを、はしゃぎながら楽しそうに眺めるラルア。
さらに、ラルアが破壊光線をセイバーホワイトに浴びせ、より大きく激しくセイバーホワイトが爆発する!

「きゃあああぁぁぁぁ!!・・・くっ・・・はぁぁぁぁっ!スラッシュウインド!!」

風刃を自身の周りに発生させて、触手を斬り払い、脱出するセイバーホワイト!

「くっ・・・ああぁ!」

拘束から脱したものの、全身を激しく爆発させながら落下するセイバーホワイト。

「へぇ、まだそんな力が残ってたんだ・・・でも、もう他のお姉ちゃん達は、死にかけてるよ?」

肩で大きく息をしながら、セイバーホワイトが仲間達を見ると、そこには、惨憺たる有り様のセイバーVの面々が、
怪人達に嬲り者にされていた。

「うぅ・・・ああぁぁぁぁ!!・・・ち、乳首に刺さって・・・ああああああああああああああ!!!!!」

セイバーノワールの胸に刺さった棘は、どうやら乳首に刺さっているらしく、高圧電流と強電磁界の威力が、そのまま
身体の中にも伝わっているのだろうが、どうやら痛覚だけでなく性的快感としても感じているようで、その声には、
艶っぽい甘える様なモノが感じられた。

「や・・・ああぁ!ああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

触手が分泌したであろう白濁液が、マスクと強化スーツを汚していたが、どうやら白濁液には強化スーツやマスクの
分子結合に干渉して防御力を低下させる働きがあり、マスクが所々爆発して破壊された跡があった。

「あ、ああぁ!ああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ
!!!!!!!!!!」

激しく大爆発を起こすセイバーノワール!
さすがに、爆発の威力が凄まじ過ぎたのか、触手が解け、そのまま爆発しながら、倒れるセイバーノワール!
倒れたセイバーノワールは、強化スーツをなおも、激しく爆発させていた。
戦隊少女達の絶望の宴は、まだ始まったばかりだった・・・


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