「はぁ、はぁ・・・ああうっ?!・・・くっ!」

セイバーノワール、黒崎真夜は戦士の矜持や憎悪を、かなぐり捨てて戦いの場から全力で遁走した!
そして、高架下へと逃げ込んだところで小石に躓いて水溜まりへと転倒して、泥にまみれた!

「に、逃げ・・・た・・・逃げてしまった・・・わ、私・・・逃げちゃ・・・いけないのに!!」

形振り構わずに遁走し、いつの間にか変身も解除されていた真夜は、屈辱と悔しさに涙する。

「し、しかも・・・!」

真夜は、自身の股間へと視線を移す。
水溜まりに倒れ込む前から、黒いショーツに湿った感触があった。

「くっ!こんな・・・こんな屈辱!!」

真夜のショーツには恐怖のあまり、僅かに失禁して濡れていた。
その恥辱に対し、怒りを露にして、血が滲む程の力で水溜まりごと地面を殴打する真夜だったが、
すぐに悔しさから、目から涙が溢れて泣き出してしまう。

「くっ・・・うぅぅぅぅぅぅ・・・!」




                                                         
一頻り泣いた真夜は、防衛戦隊基地へと向かった。
傷の痛みや、エフィアルティスと白銀の騎士の追撃よりも、失禁が誰かに悟られやしないかという
不安の方が大きく、気が気でなかった。
這う這うの体で基地に戻った真夜は、セイバーVにあてがわれた部屋へと行くと、自分のロッカーから
訓練用のジャージを出し、同階のシャワールームへと入った。

「痛っ・・・うぅ・・・傷に染みて・・・痛い・・・くっ・・・う、うぅ・・・うぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅっ!!!」

傷の痛みと恥辱と屈辱から、再び泣き出す真夜。
普段より熱くしたシャワーの音が、泣き声を誤魔化してくれる事を期待しながら・・・
何度も泣く自身の弱さと脆さに辟易しながらも、泥で汚れたブラウスとブラジャーを洗濯機に入れて洗濯し、
失禁に濡れたショーツを手洗いする真夜。

「ん?誰か居るの?・・・って、真夜?!」

そこへ、首に掛けたタオルで滴る汗を拭きながら、学校のジャージ姿の蛍が現れた。

「ほ、蛍?!」

今、最も会いたくない蛍に出会して狼狽する真夜。

「アンタ、今日は買い物行くって、言ってなかった?」

狼狽える真夜の態度に、不審感を募らせる蛍。

「え、ええ・・・あ、貴女こそ、そんな格好で何してるの?」

何とかはぐらかそうと取り繕う真夜だったが、やはり、不自然さを払拭しきれなかった。

「何って・・・鍛えてんの。」

そんな真夜の態度に、一瞬、目を細めた蛍は、いつもの調子で軽く答えた。

「ほら、アタシってさ、頭悪いし、細かい事や器用な事って苦手じゃん?
だから、アタシなりに一人で伸ばせる事を考えみたら、やっぱり、身体を鍛える事が、一番、皆の為になるんじゃ
ないかなぁ・・・って、考えたんだけど・・・ま、こんな発想だから、脳筋って言われるんだろーけどねー?」

やや、わざとらしい明るさで話す蛍に対し、惨敗した上に失禁した自分の惨めさから無意識に涙を流す真夜。

「んくっ・・・う、うぅ・・・はぁ、はぁ・・・ん・・・くっ・・・!」

「お、おぉっ?!ま、真夜っ?!」

声を殺して泣き出した真夜に、狼狽える蛍!
しかし、勘の良い蛍は、真夜に余程、酷い事が起こった事を瞬時に察し、何も言わずに優しく抱き締めた。

「・・・な、何・・・すんのよ・・・汗臭いし・・・私、シャワー浴びたばかりなんだけど?」

「じゃあ、もっかい浴びよ?それに、このTシャツは洗濯するから、思いっきり泣いても大丈夫だよ。」

「な、何・・・言ってんのよ・・・ほ、ホントに・・・バカ・・・なんだか・・・ら・・・う、うぅ・・・う
あああああああああああああああ!!!ああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!」

蛍の優しさに、我慢の限界が崩壊し、子供の様に、ただ、ひたすらに真夜は泣いた。
その後、蛍は何も聞かずに、真夜を強引にシャワールームに放り込み、再度、泣き出した真夜をあやしながら
汗を流した。

「いやぁ、意外に泣き易いんだねぇ・・・まーにゃん?」

「・・・バカ。」

髪を拭きながら、部屋へと戻る二人。

「で、落ち着いたみたいだし・・・聞いていい?」

「・・・ええ。」

怪我の応急処置もそこそこに、長く艶やかな黒髪を丁寧に乾かす真夜の様子に、落ち着きを取り戻したと感じた蛍は、
何が遭ったのか直球で聞く。

「じゃあ・・・まず・・・」

真夜は、静かに語り出す。
買い物の途中に、エフィアルティスに偶然出会して、そのまま追いかけ回して、追い詰めたところで戦闘になり、
エフィアルティスが召喚した白銀の騎士に、なす術無く全ての武器を潰され、強化スーツも徹底的に破壊され、
惨敗した挙げ句、殺されかけた恐怖から、失禁した上に、怯えて逃げ出した事を。
そして、話が進む度に、蛍の顔が、怒りに変わっていった。

「・・・以上よ・・・うぷっ?!!」

言い終わった真夜は、またしても泣き出しそうだった。
そんな、悲痛な真夜を見かねた蛍は、問答無用に真夜を抱き締めた!

「な、何するのよ?!」

「強がらなくていいから!辛かったり、悲しかったりしたら、泣いていいから!!・・・だから・・・
だから、アンタは・・・もっと、アタシらに甘えなさい!!!」
言い終わる頃には、蛍の方が泣いていた。
初めて出会った頃から、真夜は、蛍の事が嫌いだった。
遠慮が無く、空気を読まないガサツ極まりないトコには、殺意すら覚えたが、心底から嫌いきれなかった。
玲奈や智美とのやり取りを見ていると、意外な程に他者の感情の機微に敏感で、一度など、真夜が全く気づかなかった
恭子の態度に、一瞬、目を逸らしたというだけで、蛍は、恭子がイジメに遭った事を察知して、イジメた男女を
瞬殺した事があった。
そんな事から、真夜は蛍を認めてはいたが、ナハト壊滅から、他者に頼る事は弱さと考えていたので、蛍の行いは、
押し付けがましいお節介と捉えていた。
それ故に反目していたが、セイバーVとして戦う様になってから、ただのお節介とは思わなくなっていった。

「わ、私は・・・誰かに・・・甘えたいわけじゃ・・・」

「嘘!・・・アンタは、ホントは・・・優しくて、臆病で・・・戦える性格してないでしょ!?」

「そ、そんな事・・・貴女に・・・貴女に解るわけ・・・!」

涙ながらに、蛍を引き剥がそうとする真夜だったが、蛍の怪力に真夜が抗いきれるはずはなく、やがて、諦めて
抱かれるままになり、そのまま啜り泣く真夜。蛍も、啜り泣く真夜の頭を優しく撫で続けた。
その後、泣き止んだ真夜を蛍が家まで送った。

「はぁ・・・最悪・・・今日は厄日ね!」

敗北に苛立ち、持っていたハンドバッグをベッドに叩きつけた真夜は、そのまま着替えて、無理矢理に床についた。
しかし、翌朝には真夜は、身体に違和感を感じていた。

「?・・・何なの?一体?・・・怪我のせい・・・かな?」

しかし、違和感を怪我のせいと結論付けた真夜は、そのまま登校した。

「ん・・・く・・・な、何なの?・・・あ・・・んっ!」

席について、授業が始まる頃には、真夜は違和感に対する認識が甘かった事を後悔した。
乳首や性器といった敏感な箇所に触れる下着どころか、手足に巻いた包帯の感触さえもが、激しい性感となって
真夜を苛む!既に、ピンクのショーツは愛液でグショ濡れになり、それでも溢れる愛液が滴り落ちていた。

「?・・・真夜?」

股間に手をやって、秘裂を掻き回したい衝動を堪えて、モジモジしている真夜の異常に、先日の事から気にかけて
いた蛍は、いち早く気付ていた。

「じゃあ、これを・・・」

「先生!」

誰を指名しようか迷っていた紗季は、珍しく挙手をした蛍に、面食らう!

「め、珍しいわね・・・じゃあ、神崎さん?」

「いや、授業の事じゃなくて!
真夜が辛そうだから、保健室へ連れてきます!」

蛍の言葉に、真夜に問い質そうとする紗季だったが、真夜が珍しく蛍に助けを求める様に手を伸ばそうとするのを
見て、そのまま蛍に任せた。

「大丈夫?」

「ん・・・あ、あまり・・・良くは、ない、わね・・・くあっ?!」

段々と激しさを増す性感に悶えながらも、何とか保健室に辿り着いた真夜は、蛍にベッドに寝かされた。

「一体、どうしたの?」

心配そうに、真夜を介抱する蛍。

「た、多分、昨日の奴の剣に、遅効性の性感増幅魔法でも掛けてあったのよ・・・あん!・・・だ、だから、
斬られた・・・トコが・・・び、敏感・・・にぃっ?!」

性感に悶える真夜!

「ほ、蛍ぅ・・・お、お願い・・・鎮めるの・・・手伝って・・・!」

「へ?きゃん?!」

近付いた蛍をベッドに引き倒した真夜は、そのまま、蛍にのし掛かる!

「ち、ちょっ・・・真夜?」

普段の冷静な真夜の異常な行動に、戸惑う蛍!

「はぁ、はぁ・・・ほ、蛍ぅ・・・!」

普段の黒い瞳から、本来の紫の瞳に変わった真夜が、蛍を組敷き、ブラウスのボタンを外して、蛍の慎ましい
双丘を愛おしそうに舐める!

「あん!?ちょっ、いい加減に・・・んあっ?!あん!」

何とか振り解こうとする蛍だったが、真夜の的確な責めが、抵抗力を奪っていく!

「んっ・・・ちゅ・・・蛍ぅ・・・蛍ぅっ!!!」

暴走する真夜に強引に唇を奪われ、されるがままの蛍!

「ま、真夜・・・アンタ・・・いいよ・・・もう、こうなったら、とことん付き合ったげる!」

蛍は、真夜の異常な行動の裏に、今まで溜め込んでいた感情が爆発していると感じた事から、蛍も腹を括った!

「んっ!!」

「ちゅ・・・蛍?・・・ほたりゅぅ・・・!」

唇を奪い返し、さらに舌を激しく絡め合う蛍。
真夜も蛍を求め、行為はエスカレートしていく!



「脱がすよ?」

「・・・うん。」

既にブラウスどころか、ブラジャーまで、はだけられた蛍は、真夜のブラウスのボタンを外し、黒いブラジャーに
覆われた美乳を露出させる!

「あんまり、腫れが引いてないね?痛くない?」

真夜の均整のとれた身体中に痛々しく残る蚯蚓腫れを見て、極めて優しく気遣う蛍。
真夜も、羞恥と照れくささから、顔を赤らめていたが、蛍の優しさが嬉しく、コクンと頷いた。

「ん・・・ちゅ・・・はぁ・・・!」

「あん!・・・はぁん・・・ん・・・く!」

真夜の蚯蚓腫れを、丁寧に舐める蛍!
まだ残る痛みより、蛍に舐められる事が、美乳の性感を刺激され、痛みが和らぎ、美乳の頂点が主張を始めだす。

「あん!・・・ん・・・ほ、ほたりゅぅ・・・ほたりゅぅっ!!!」

美乳を貪る蛍を、涙ながらに思いっきり抱き締める真夜!
蛍には、真夜の境遇が哀しくなっていた。
本来、優しくて臆病で寂しがり屋なのが、本来の真夜だったのだろう。
しかし、故郷が壊滅し、さらに実の兄が敵となって、自分だけでなく、この世界に来てからの家族や友人達を
傷付け続けている。そんな事が続いて、頑なで、甘える事を忘れた、危なっかしい真夜に変わっていった事が、
なんとも言えない程に哀しく、蛍も、真夜の美乳に顔を押し付けて啜り泣く!
一頻り泣いた二人は、互いの性器をあてがっていた。

「蛍の・・・暖かくて、ヌルヌルしてる・・・Hなの・・・好き?」

「アンタのだって、そうじゃん!・・・ってか、絶対、媚薬のせいだけじゃないっしょ?」

蛍が腰を動かしだす!
蛍が腰を動かす度に、あん!と可愛く喘ぐ真夜!
負けじと、真夜も腰を動かして性器を擦り付ける!
蛍も、普段のガサツさからは、想像できない程に可愛く喘ぎ快楽に悶えた。

「んあっ!くっ!あん!」

「あん!あん!・・・ふ・・・んはぁ!」

互いに愛液を迸らせながら、快楽を貪る蛍と真夜!

「あん!あん!ほ、ほたりゅぅ、ほたりゅぅ!!」

「真夜ぁ、真夜ぁっ!!」

互いの性器を擦り付け、徐々に高まる真夜と蛍は、互いを強く求め、貪りあい、そして昇天した。

「ん・・・ほたりゅぅ・・・って、コレは・・・マズイ!!!」

真夜の絶頂の余韻が、現状を目にして吹き飛んだ!
何しろ、真夜が盛大に噴いた潮で、ベッドがビショ濡れだったのだ。

「・・・どうしよ?」
惨状に閉口する真夜。

「んー、こうなったら・・・マグナナックル!!」

いきなり、マグナナックルを召喚する蛍!

「どうする気?」

「ん?こうすんの!」

蛍は、左のマグナナックルに、カードを読み込ませると、加熱された手甲部を蒲団に押し付け、
アイロン掛けの要領で、愛液に濡れた蒲団を手早く乾かしていく。

「はい、終わり!」

「毎度、思うけど、普段からは想像できないぐらいに、家事労働が上手よね・・・」

言葉に悪気は無く、真夜は蛍に感心していた。

「ふふふのふー!もっと誉めたまへー!」

真夜に誉められて、有頂天の蛍。

「おっと、そろそろ戻らないと・・・?」

はだけた服を直した蛍が、保健室を出ようとすると、真夜が蛍の右手を掴んでいた。

「あ、あの・・・ほ、蛍・・・」

潤んだ目で、上目使いに蛍に哀願する真夜。

「もう少しで、休み時間だから・・・ね?」

「うん・・・でも・・・!!」

「?!!」

俯いて食い下がる真夜が、いきなり蛍の唇を奪った!

「ちゃんと・・・来なさいよね!!」

「・・・うん、わかった!」

キスから離れた真夜は、いつもの調子で蛍に告げると、そのままベッドに潜り込んでしまう。
蛍は、真夜の中の壁が一つ無くなったと感じた。

「さてと、言い訳を考えないと・・・」

教室から出て、かなりの時間が過ぎている事に、今更ながらに気付いた蛍は、紗季への言い訳に
頭を悩ませるのであった。





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