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 マジシャイン達4人は、冥府神ゴーゴンの居る異空間へと向ったが、ゴーゴンによって
一人ずつバラバラに分断されてしまった。麗は蒔人と一緒だったのだが蛇の大群の攻撃を受け、
マジブルーに変身して戦ったが、途中ではぐれて一人になってしまった。
(どうしよう・・一人じゃ危険だって、ヒカル先生も言ってたのに・・お兄ちゃん、
何処行っちゃったんだろう・・・・)
  マジブルーがマジグリーンを捜し、樹海の中を歩いていると、周囲の森から異様な気配を感じた。
何かに見られて居る様な寒気を感じ、全力で駆け出した。しかし、気配は無くならない。
少し開けた所に出ると、マジブルーは立ち止まって身構えた。
 「ゴーゴン!居るのは判っているよ!出て来なさい!」
 周囲の森を見回しながら、マジブルーは敵の姿を必死で捜した。先程の様にまた蛇で襲い掛かられたら、
堪らなかった。(青色の魔法使い)マジブルーも、普段は、普通の二十歳の女性だ。生理的に蛇は怖かった。
先程もパニック寸前だったのだ。
 「あら、アタシの事かしら?フフフッ。」
 突然、木の上から大蛇が現れ、アッと言う間にマジブルーの身体に絡み付いた。凄い力で巻きつかれ、
手足の自由が効かなくなってしまった。
 「その声はゴーゴン?!くっ、放しなさい!卑怯者!ううっ!ぐうぁぁぁぁ!」
 ゴーゴンは更に強力に締め上げだした。メリッメリッメリッ、とマジブルーの全身から骨の軋む音が響いた。
 「くあぁぁぁ・・・・苦しい・・・・うあぁぁぁぁぁ!ヒイィィィィィ!」
 「あーらアンタ、イイ声で鳴くねぇ。さぞかし、いい顔で鳴くんだろう。さあ、その顔をアタシに見せてご覧!」
 そう言うとゴーゴンは、牙から毒をマジブルーのマスクに噴き付けた。すると青いマスクは煙を上げて
氷が溶ける様に、ドロドロに溶け始めた。
 「そ、そんな!マスクが・・・・溶けるなんて・・・そんな!!」
 今まで、どんな攻撃でもキズ一つ付かなかったマスクが、ゴーゴンの毒を受けて完全に溶けて無くなってしまった。
苦悶の表情で喘ぐ麗の素顔を、ゴーゴンが舐めるように見てていた。苦痛に歪んではいるが、その眼は絶対に
悪には屈しないという気迫がみなぎっていた。
 「イイわぁ、その表情!!もっと鳴いて頂戴!うふふふ!そ〜れ!」
 ゴーゴンはその力を強めた。するとギリギリギリ、とマジブルーの身体は更に不気味な音を立て始めた。
 「ぐあぁぁぁぁぁ!く、苦しい!やめてぇぇぇ!身体がちぎれるぅぅぅぅ!イギィァァァァ!
グ、グエェェェェェェェェ!!」
 「やあねぇ。苦しい、って言うのは、こうゆう時に言うのよ!うふふふふ!」
 ゴーゴンが上半身を締め、いや潰し出した。首を振って、涙を流し、涎を垂らしマジブルーは悶えていた。
 「あがぁぁぁぁぁ・・・カハッ!・・・カハッ、カハッ!・・・・い、息がぁ・・・できない・・・
あぁぁぁぁぁ・・・」
 肺を押し潰され呼吸が出来ず、口からだらだらと泡を吹き、マジブルーは窒息寸前だった。全身が痙攣を始め、
遂には失禁してしまった。
(・・・・ああ・・・私・・・死ぬんだ・・・・芳香ちゃん・・・魁・・・ゴメンね・・・
・・・・・・ヒカル先生・・・ゴメンナサイ・・・・)
手足の骨も砕かれて、マジブルーは薄れる意識の中で思っていた。
                               ・
                               ・
(・・・・あれ・・・私・・・生きてる・・の?どうして・・・・・・)
 意識を取り戻したマジブルーは、生きている自分に驚いた。ゴーゴンに絞め殺されて窒息死したと思っていたからだ。
身体は地面に投げ出されて、倒れていた。ゴーゴンは何処へ行ったのだろう。・・・・・
 「お目覚めかい、青の魔法使い?もう、ちょっとでアンタを殺しちゃうトコだったよ。ふふふ。」
 突然、ゴーゴンの声が響いた。見ると大蛇の姿をしたゴーゴンがこちらを見下ろしていた。
 「ど、どういう事!私を・・助けてくれるの?」
 マジブルーはホッ、した。あの口振りだと、殺す気は無い様だ。もしかしたら助けてくれるのかも知れない。
 「フフッ・・ハハハハ!オマエは、特別にジワジワとやる事にしたのさ!その顔が恐怖に歪むのが
見てみたくなったからね!」
 そういうとゴーゴンはマジブルーの方に近づいて来た。恐怖のあまり逃げ出そうとするマジブルーだが、
手足を潰されているので、這い回る事しか出来ない。すぐにゴーゴンに巻きつかれ捕えられてしまった。
 「いやぁぁぁぁぁ!助けてぇぇぇぇ!お願い、やめてぇぇぇ・・・・・」
 先程の恐怖が甦ってきた。一端染み付いた死の恐怖は、いつも冷静なマジブルーをパニックに陥れていた。
 「やっぱり、手足を折っといて正解だったねぇ。フフフッ。さあ、ゆっくりと溶かしてやるよ!」
 ゴーゴンは巻きついている素顔のマジブルーの、麗の頭部を大きな口を広げ呑みこみ始めた。
 「いやぁぁぁぁぁ!やめてぇぇぇぇ!いやぁぁぁ・・・・むぐぅぅぅぅぅ・・・・んぐぉぉぉぉぉぉ・・・・」
 マジブルーは頭と肩まで呑みこまれて、ゴーゴンの口の中で悲鳴を上げ、身体を動かしてもがくが
みるみる呑みこまれていった。
 (いやぁぁぁぁ!助けてぇぇぇぇぇぇ!食べないでぇぇぇぇ・・・消化されるなんて・・・いやぁぁぁ・・・・)
ゴーゴンは既にマジブルーの腰まで呑みこんでいた。マジブルーはゴーゴンの食道の中で必死で
もがくが身動きが出来ず逆にジワジワとスーツが溶けて行った。胸や背中はスーツが溶け、穴だらけになっていた。
(ああっ・・スーツがぁぁ・・溶けるぅぅぅ・・・いやぁぁぁぁ・・・・身体がぁぁぁ・・・
溶けちゃうよぅぅぅぅ・・・・やめてぇぇぇぇ・・・」
「さあ、魔法使い!とっとと胃袋に入って、ドロドロに溶けちまいな!」
ゴーゴンはマジブルーの股間まで呑みこむと、まだ動いて抵抗する脚を呑みこみ始めた。ヒザやつま先が
痙攣し始め、ピクピクと動いたまま、ゴーゴンの口の中に消えて行った。呑み込まれたマジブルーはゴーゴンの
体の太さを変えながら胃に送り込まれ、消化液をかけられた。
「ぎゃあぁぁぁぁぁ!か、身体がぁぁぁぁ!溶けるぅぅぅぅ!いやぁぁぁぁ・・・助けてぇぇぇぇ・・・・・
ヒカル・・・先・・・・生・・・・・・・・・」
マジブルーはゴーゴンの胃袋の中で苦しみながらジワジワと溶かされ、ゴーゴンがマジレッド達によって
ようやく倒された時には、そこにはボロボロの青いマジス−ツを着けたドロドロに溶けた(小津 麗)だった
モノと、精錬された水のエレメントだけが残されていた。

 
(文章提供:ミョーコス氏)


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