『スーパーライブクラッシュ!!』 
 ライブロボの必殺剣が、巨大化した頭脳獣に炸裂。流石の巨大頭脳獣もその威力に倒れ、
大爆発する。 
「第一段階終了、さて第二段階に移行っと」 
 少し離れた崖の上からその光景を見つめていた●●●は、静かにそのときを待っていた。 
 そして、その時はやってきた。頭脳獣を倒し、気を緩めたライブマンがロボの合体を解除したのだ。 
「第二段階開始」 
 間髪入れず、手にしたスイッチを押す●●●。次の瞬間― 
「きゃああああっ!!?」 
 突如、地中からもう1体の巨大頭脳獣が現れ、乗っていたブルードルフィンごと、
アクアドルフィンを高々と持ち上げた。 
「くっ! 動かない…!!」 
 揺れるコクピットの中、必死に操縦桿を動かすブルードルフィン。 
 だが、ガッチリと頭脳獣の手に握られてしまったアクアドルフィンは、幾ら必死に動かそうとしても
びくともしない。 
 そして頭脳獣は、ジェットファルコン、ランドライオンに攻撃を加え、追撃不可能な状態にすると、
そのままアクアドルフィンを持って飛び立った。 
 戦闘を終え、油断したライブマンを襲い、ブルードルフィンを拉致する。これが成功した事で
●●●の作戦は9割方成功した。 

 どれほどの時間、飛んでいたのだろうか。 
 やがてたどり着いた広大な平野の真ん中で、頭脳獣はアクアドルフィンを盛大に地面に叩きつけた。 
 高空から地面に叩きつけられ、更に巨大頭脳獣の攻撃が炸裂し、大破するアクアドルフィン。 
「きゃぁぁぁぁぁっ!」 
 その爆発で、ブルードルフィンは外に投げ出された。 
「くぅぅ…」 
 地面に叩きつけられ、苦悶の声を上げるブルードルフィン。 
 命に別状はないものの、かなりのダメージを負っているようだ。 
「大丈夫かい? ブルードルフィン」 
「えっ!?」  
 突然、自分を呼ぶ声に驚くブルードルフィン。声のほうに視線を送ると― 
「やあ」 
 そこには、●●●が立っていた。 
「貴方は…●●●!」 
 何とか立ち上がり、ファイティングポーズを取るブルードルフィン。だが、ダメージのせいか足下が
ふらついている。 
「安心して、君を殺すつもりはないから」 
 そう言って、笑みを浮かべたままブルードルフィンへ近づく●●●。 
 ●●●はある程度の距離まで近づくと、一気に加速。ブルードルフィンを自らの射程に収めると― 

 シュバッ! 

 手にしていた剣を振り下ろした。 

 カシャン! 
  
 乾いた音が響く。●●●の放った一閃は、ブルードルフィンのマスクをいとも簡単に破壊した。
驚愕に彩られためぐみの顔が露になる。 
「そんな…マスクが……」 
 予想だにしない事態にブルードルフィンの動きが一瞬止まる。直後、●●●の袈裟斬りが炸裂する。 
「きゃああっ!!」 
 ライブスーツが火花を散らし、あまりの激痛に悲鳴を上げるブルードルフィン。 
 ●●●の持っていた剣の威力は、ダメージを負ったライブスーツの耐久能力を上回るものだったのだ。 
「これでわかっただろう。君じゃ俺に勝てないって事が…さあ、一緒に来てもらうよ」 
「冗談…じゃないわ」 
 大きなダメージを受けながらも立ち上がるブルードルフィン。最後の力を振り絞り、攻撃を仕掛ける。 
「ドルフィンアロー!!」 
 必殺の一撃が、●●●に襲いかかる。だが― 
「その攻撃もお見通し♪」 
 ●●●はその攻撃を簡単に回避し、いとも簡単にブルードルフィンの背後を取った。 
「えっ!?」 
「遅いよ」 

 ビシッ! 

 ●●●の強烈な一撃が、ブルードルフィンの首筋に叩き込まれる。 
「うあっ…」 
 ブルードルフィンは膝から崩れ落ち、意識を失った。 
「さあ、行こうか。天国を味あわせてあげるよ」 
 そう呟き、●●●はブルードルフィンを抱きかかえ、姿を消した。 
 あとにはスクラップとなったアクアドルフィンだけが残った。  

part3へ続く


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